EXHIBITION 2018
【個 展】「ものがたり」
【SOLO】“STORY”
SPCギャラリー(東京都/中央区日本橋)
SPC Gallery (Nihonbashi, Tokyo)
【個 展】痕跡ー気配ー記録 8 Impression
【SOLO】Vestige–Indication–Record VIII; Impression
曖昧な記憶 ぎゃらりー由芽 untitled ぎゃらりー由芽のつづき(東京都/三鷹市)
Remembrances of Ambiguity Gallery Yume untitled Gallery Yume Annex (Mitaka, Tokyo)
思惟的肉塊(しいてきししむら)四人展
“Thought Lumps of Flesh” Four Persons Exhibition
曖昧な記憶 (I)/untitled (II) ギャラリー彩園子 I & II(岩手県/盛岡市)
Remembrances of Ambiguity (I)/untitled (II) Gallery Saiensu I & II (Morioka/Iwate)
アートアイランズ TOKYO 2018 第8回 国際現代美術展
Art Islands TOKYO 2018 The 8th International Contemporary Art Exhibition
石垣の中の私の好きな石/My Favorite Stone in the Stone Wall of Saburo’s House
三郎さん家(ち)に続く人ひとりが歩けるほどの幅の小道は袋小路で終わる。道の右手に2メートルの高さの石垣と、こじんまりした庭を持つ三郎さんの家があり、左に現役を退いたご夫婦の家。正面は元民宿の建物があり、迎えることのない客のための階段に夏の雑草が生えている。それより上は道がないが、段々畑のように三原山方面に登り勾配が続き、住宅も多くある。生い茂った民宿の庭にかつての動線が見えていた。
小道から石垣を見た瞬間、私は幼いころの記憶の中で浮遊していた。元町の狭い路地や人の家の庭先を歩き、藤棚のある叔母の「箱屋」へ戻る自分の後ろ姿を追っていた。私は島生まれ、父の仕事の都合で、3歳で都内に移り住んでいたが、中学生までは毎年元町の「箱屋」で夏休みを過ごしていた。
1965年の元町の大火により「箱屋」も消失し、海から箱屋に戻る風情は、記憶の断片として存在するだけとなった。16歳となるころは、コンクリートで新築された元箱屋へ行く機会はめっきり減った。三郎さん家(ち)の石垣も小道も、時の流れを遡り、周囲の変遷を私の脳裏に映しだした。三郎さん家(ち)の子どもたちは、上半分が空で下が石垣のコントラストの強い景色の庭で成長し「自分のお気に入りの石」を持っていたかもしれないと想った。
東京都/大島町岡田地区
(Okata area, Oshima/Tokyo)
新春小品展
New Year’s Small Artworks Exhibition
ぎゃらりー由芽(東京都/三鷹市)
Gallery Yume (Mitaka, Tokyo)